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  うつ病の治療期間について

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うつ病の治療期間

うつ病の患者が、社会復帰するまで、また完治するまでに必要とする治療期間は、それぞれ個人差があって、一概には言えません。うつ病の初期段階で受診をして、抗うつ薬などの薬物療法や心理療法を受けながら仕事を続けている人もいれば、1~3ヶ月間ぐらい休養をした後に、復職する人もいます。また、治療薬を何年も服用しても完治せず、治療をずっと続けている人もいます。

通常、入院をして長期の療養が必要となった患者の場合は、病院での療養期間は3カ月程度をひとつの目安にして治療が行われます。診察を開始して初めの3カ月で症状が改善しなければ、さらに3カ月間の治療期間をとって療養を続けていき、それを繰り返す場合もあります。うつ病の危険な状態が解消されても、うつ病自体の症状は段階を経て徐々に改善していくため、治療期間が長くなります。回復傾向であり、自宅での療養に支障がなければ、退院して自宅で療養しながら、通院治療を継続します。通院は、数週間から数カ月かかる場合もあれば、数年を経てようやく社会復帰ができることもあります。

さて社会復帰を果たした際には、会社側や家族のうつ病への理解と協力が必要となります。特に、会社勤めの人の場合、出社してその日からフルタイムで勤務することは、心と体に大きな負担がかかるため、最初は勤務時間を短縮してもらったり、仕事内容も軽くしてもらったりなどして、リハビリ程度の短縮された勤務の出勤から始めて、少しずつ体調を馴らしていくことが好ましいです。うつ病は、昨日は調子が良かったのに、今日は気分が落ち込んで辛い、という体調の変化が起こる病気です。そうなると、出勤するどころか起き上がることさえも辛いときがあります。こういったうつ病の特徴を、家族や周りの人達が理解して、ストレスを感じさせない・相談をしやすい人間関係や職場環境、また仕事内容などに配慮し協力することが不可欠です。無理をすると、うつ病症状の再燃や再発にもつながってしまいます。さらに退職も余儀なくされることもあります。

また、治ったと思っても、医師から服薬の継続を指示されている薬については、自己判断で決して止めないでください。服薬を中止すると、うつ病の再発や悪化につながる恐れがあります。場合によっては、また数ヶ月か、数年の治療を必要とすることもあります。十分な注意が必要です。うつ病という病気は、短期間で治る病気ではありません。焦らず、じっくり治療に取り組むことが非常に大切です。

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